デュマ『ジョゼフ・バルサモ』序01註釈
【ドドナの森】
ギリシア。ゼウスの神殿がある。
【ジェリド】
Djéridとはアラビア語で「棕櫚の葉」の意。棕櫚は勝利の象徴。つまりアラビア生まれの俊足の馬なのだ。
【人並み】
底本にしたネット上のテキストでは、この部分「une taille au-dessus de la moyenne」(人並み以上)とある。しかし次に「mais」とあること、及び彼は背が低かったという伝記的事実(?)により、「人並み」とした。英訳では「middle height」となっている。。
ここでいう「taille」とは「身長」ではなく「胴回り」のことで、「でっぷりしているがスタイルはよい」ということだとだろう。
【la Bruyère Noire】
la Bruyère Noire。直訳すると黒いヒース。英訳では「Black Heath」。ドイツ語に逐語訳すれば「Schwarz(e)heide」。シュヴァルツハイデ(Schwarzheide)?地理的に違う。シュヴァルツェハイデ(Schwarzeheide)?これもハノーヴァー付近なので違う。シュヴァルツヴァルト(Schwarzwald)のことか? 同名異所のなかには、地図に載らない田舎の地名や、今は廃れた旧名もあるだろうし、アルザス付近にもSchwarzeheideという土地があるのかもしれない。
【百トワーズ】
トワーズ(toise)は昔の長さの単位。一トワーズ=約一・九二九メートル。