1944年 | Ugly Anna and Other Tales | |
・コッパード第十二短篇集。18篇収録。 | ||
邦訳 | 短篇集としては未訳。収録作のいくつかは邦訳あり。 | |
待ってましたのファンタジーです。全体の雰囲気はおとぼけ系キリスト教譚なのですが、結末には苦い現実が待ち受けています。トライアングルの音が実に効果的に使われていてぐっときました。 なんだかわかりませんが日常から地続きのままごく当たり前に天国をめざしちゃうところが、いかにもコッパードのファンタジーらしい。「うすのろサイモン」「王女と太鼓」「ピフィング・カップ」あたりが好きな方にはお薦めです。 |
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『郵便局と蛇』(国書刊行会)[bk1・amazon]に邦訳あり。 すっとぼけた語り口があいかわらずの、神話を夢見た少年の一夜の夢みたいな物語。王女になれない王女は、王女になるための教養を身につけようとはしない。太鼓を叩いて人民を困らせるばかり。だけど国内に留まるのが王女としての義務。――と、いうのが少年の成長(物語)に対する暗喩かなにかだと考えてもつまらない。ただただ予定調和のくつがえされるほんわかした神話を楽しみましょう。 |
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