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 作品紹介
1845 La Dame de Monsoreau 『モンソローの奥方』
 ・〈ダルタニャン物語〉〈ある医師の回想〉と並ぶもう一つの大連作『王妃マルゴ』『モンソローの奥方』『四十五人組』のなかの一作。マケ共作。
邦訳 モンソローの奥方『モンソローの奥方』(近代文芸社)小川節子訳
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 ・アンリ三世の寵臣サン=リュック夫妻の結婚祝いから戻る途上、ビュッシー伯爵は王の寵臣たちから命を狙われる。傷を負いながらそばの家に逃げ込み、失いつつある意識のなかで、ビュッシーの目には絵のように美しい婦人が映っていた……。やがて傷の癒えたビュッシーは、その婦人を忘れられずに行方を捜し続ける。やがてたどり着いた事実――その婦人ディアーヌは、強引に愛を募る王弟アンジュー公から逃れるために、狩猟長モンソロー伯爵と結婚させられ軟禁されていたのだ。
 一方サン=リュックは新婦と過ごしたいがために王を騙したせいで、都からメリドールへと逃れていた。奇しくもそこは、娘は死んだものと思い失意の底に沈んでいたディアーヌの父の領地だった。
 ところでアンリ三世の道化シコはもとは貴族であり、自分を落ちぶれさせた者たちへの復讐の念を抱いていた。その一人を追いかけたことで耳にした恐ろしい計画――それはカトリック狂信者たちによるユグノー弾圧計画と、王の廃位と新王アンジュー公を担ぎ上げる計画だった……。
 ディアーヌ救出、王位簒奪……駆け巡る駆引きと陰謀……。
 ・何といっても本書の魅力は終盤の決闘シーンに尽きるでしょう。デュマの筆が冴えに冴えてます。『王妃マルゴ』に続いてアランソン公(現アンジュー公)の屈折っぷりも健在。



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