「『そのうえ、真面目で、つねに紳士だった』って地主は言うんです。
「『確かにその通りでございます』と父は言った(だけどそれは大嘘でしたね、でもどうすることもできなかったんです)。
「『ふん』霊が言いいました、『だがわしはたいていの人間と同じくらい真面目だ――少なくともたいていの紳士くらいにはな』。『だがさまざまなてんで即席のキリスト教徒だったな、貧乏人には慈悲深くかつ無慈悲だった』ってさ。『とは言うものの、わしが今いるところは気楽じゃない』と言うと、『わしがちょうど期待していたほどにはな』
「『残念ですね』。『おそらくマーフィー神父と言葉を交わしたいでしょうな?』
「『だまれ、ひどい奴だ』地主が言ったのさ。『わしが考えてるのはそんなことじゃなく――おまえが呪われた魂の紳士と話すこともできないとはな。


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