「その前に電話をかけてもよろしいでしょうかな?」ダフがたずねた。
「内密の話かね?」
「とんでもない。よろしければ、この電話で結構です」ダフは電話機に向かい、J・Jを手招きした。伯父がエファンズを呼んで、希望の飲み物を聞いて持ってくるよう伝えた。みんな席を立ってがやがやと動き回っていたけれど、わたしはダフの電話の内容を一言たりとも聞き逃すまいとしていた。みんなも耳をそばだてていたはずだ! マク・ダフは、話を聞かれているかどうかには無頓着のようだった。ヒューの経歴、名前や土地に関するJ・Jのメモを誰かに向かって読み上げている。「調べるんだ。つながりを確かめたまえ。年齢は合わない……ああ、わかっている。一九二八年には十九歳だったと言っている。若すぎる……ああ……そうだ……ああ」
ダフは戻ってくると飲み物を受け取った。一休みだ。ライナはガイ・マクソンの方を見て、表情から胸中まで読みとらんばかりにじっと目を凝らしていた。伯父はヒューと目を合わせようとせず、ヒューは伯父と目を合わせようとしない。緊迫感が縦横に飛び交い張り詰めているなかで、ダフは飛来する無言のメッセージの手応えにどっぷりと浸かっていた。ヒューからわたしに、『ぼくには信じてほしいなんて頼む権利はありませんが、わかってくれますよね?』。マクソンからライナに、『君が何を探しているのかわかれば、ぼくが探してあげるよ。何を探してるんだい?』
ダフはその真ん中に座っている。わたしは打ちのめされた。ダフは他人で、わたしも他人で、J・J・ジョーンズも他人であるのに、ダフだけはなお自分の居所にいるのだ。逆説的ではあるけれど、どこにもいないからこそ、そこにいる。要するに、ダフはこの家の誰とも関わりがない。あまつさえ目と耳はほかの誰でもない彼自身のものなのだ。罪人が誰かは興味がない。犯人がほかでもないわたしたちの誰かだということを、わずかなりとも期待しているわけでもない。ダフの望みは知ることだ。その人間離れした個性、非人間的ともいえる不気味なほどの完全性。その二つが、そこにいるべき権利を堂々と主張していた。
ダフの顔を観察してみた。顔色は明るい。褐色だとか日焼けしているとは言えず、肌の血色もいい。健康的に見える。それに間違いなく賢く、優しく、思いやりがある。たとえ今は何一つ明らかにせず、聞く一方だとしても。何を考えているのだろう? 何を感じているのだろう? 何も。ダフ自身は何も。でもわたしたちは感じているし、それが重要なことのだ。おとなしく座って飲み物をすすってはいても、部屋には感情が渦巻いていた。問題なのはわたしたちの感情だったはずだ。ダフはそのために目と耳を働かせているのだから。
「かかる特異な状況を解決するには――」わたしの胸中の疑問に答えるように、ダフが言った。「証拠に頼るわけには参りません。証拠がなければ立証もできない。もっぱら可能性と蓋然性を扱っておるのです。では可能性の話を続けましょうかな。昨日――」J・Jとわたしを見た。「ささいな考えが二つあると言ったのを覚えているかね? それがつまり、ヒュー・ミラーが犯人だという観点で事件を調べてみることだったのだ。内容を伝えなかったのは、隅々まで筋書きを吟味し、どこにも破綻がないか、不可能な点はないかを確かめたかったからだ。わたしには破綻する点を見つけることができなかったが、こうして集まればできるかもしれませんな」ダフの話が途切れた。ヒューが身構えている。伯父も油断を見せていない。「一つ目の考えだ。電話と電話の間隔が十分間というのは不自然に長くないだろうか? ヒュー・ミラーの側からすると、ということだが。自分が誰かと連絡を取りたがっているところを想像してみたまえ。電話をかける、誰も出ない。もう一度かけるまでそんなに長く待つかね? 耐え難い苦痛の時間。それを延ばし延ばしにするのだ。自分で思っている以上に待てないものではないかな。ぜひとも知りたい」マク・ダフはヒューにたずねた。「十分のあいだ何をしていたのかね?」
「薬屋と話していたんです。事件のことを知らせると、興奮していましたよ」
「十分間。さよう。まだ不思議な点がある。二つ目の考えとは、眼鏡のこと――言いかえるなら、帽子と外套のことだ。順番に話すとしよう。君はあの晩、この家を十二時一〇分に出て、サンドイッチを買うためマジソン街まで歩いていた。君の話では、十二時三〇分ごろにバスに乗ったのだったな。バスに乗らずにこの家の玄関に戻ってきたと仮定してみよう。残りの面々が十二時半に立ち去ったときには、勝手口の陰に潜んでいたのだ。すると赤い駒がそばに落ちてきた。天からね」
ヒューの顔が朱に染まった。「このぼくがハーバート・グレイヴズだというんですか?」
「うむ、その通り。そうでもなければ君にとっては赤い駒に何の意味もない。ここに戻ってくる理由もない。そう仮定してみようということだ。気に障ったかね?」
「そんなことはありません」
「助かるよ。では君が駒を拾ったとする。タクシーの男も君だ。運賃を払うときに、指を曲げてカスカート氏のふりをした」
ヒューが肩をすくめた。
「ふむそうだった、バスのことがある。忘れていた。ジョーンズくんに頼んで、日中そのタクシー・ドライバーに聞き込みしてもらったのだ」ここでダフが間を空けたので、J・Jが話し始めた。
「頼まれたとおり、ぼくはここからブロードウェイ一〇八丁目までの道順をたずねました。セントラル・パーク・ウェストは通らなかったようです。五番街を北上して、一一〇丁目沿いですね。途中でエンストしたバスを追い抜いたのを覚えていました」
「ほう!」伯父が声をあげた。ヒューは気にするというよりむしろ戸惑っていた。
「ミラーがタクシーの男であれば――」ダフが解説する。「バスがいつどこでエンストしているかも知ることができたわけですな。それだけではない。覚えていたと言い張っている派手な服装の乗客のことも知ることができたのです」
「そういうことです」J・Jが話を引き取った。「タクシー・ドライバーも知っていましたからね。赤信号で止まったときに、バスが故障しているのを眺めてたって言ってました――物珍しかったから――運転手と車掌がボンネットを開けていたそうです。曰く、明かりがついていたので車内もはっきり見えた。曰く、パーティ・ハットとチェックのジャケットにサテンのドレス姿をした派手な女性が、信号待ちの最中は通路に立っていたけれど、やがて座り直した。別のバスが故障車のそばまでやって来たころに、タクシーを出したと言っていました」
「覚えているかね?」ダフがヒューにたずねた。「その女性が何を履いていたか」
「さっぱりわかりません」ヒューは無頓着に答えた。
「タクシー・ドライバーもそう言ってましたよ」J・Jが口を挟む。「靴は見えなかったと」
「しかるに明らかになったのだが」とダフがあとを引き取った。「その女性の靴は、バスの運転手と乗客が気づかずにはいられないほど目立っていた」
「どんなだったんです?」わたしは声をあげた。
ダフが微笑みかけた。「キャンバス・スニーカーだ。彼女自身が一つの謎だな」
「ほんとにそうですね」と言ってJ・Jがこちらに笑いかけた。「あっ! そういうことだったの!?」
「何がだ?」伯父が噛みついた。その声にわたしは斬りつけられ、鞭打たれた。
「その……J・Jが伝えたかったことがです」
「ぼくはちょっとふざけすぎたけれどね。ベッシー、きみは馬鹿じゃない」
「もちろんよ」かっとなる。「どうして思いつけたのか……」
ライナが口をとがらせた。「何の話をしているのか教えてくれない?」みんながいっせいにこちらを向き、ダフだけが微笑んでいた。
学校で内緒話を見つかったような気持になった。それも男の子に。
J・Jが口を開く。「たいしたことじゃありません。窓の外でぼくがジェスチャーをしていたんですよ。タクシー・ドライバーとバスの運転手のことを伝えたくてね」
「あなたの頭がおかしくなったのかと思ってましたよ」ヒューは怒っているようにも戸惑っているようにも見えた。
伯父が声を立てて笑った。「スパイと逆スパイの化かし合いが続いていたのか」愉快げだった。「この道化芝居の最中、君はどこにいたんだ、ミラー?」
「部屋にいました」ヒューは不機嫌そうに答えた。でもわたしの部屋より向こうからでも角度的にJ・Jを見ることができただろうか。ダフもわたしの疑問に気づいたようだ。わたしは、できただろうと結論づけ、ダフもそれを読みとった。
「故障したバスと通り過ぎたタクシーの話に戻ろうではないか。ここで様々な方法を検討してみると、一つの考え方がある。明らかになった事実と容易く結びつきそうでもあるし、少なくともアリバイ工作のやり口はすぐにわかった。バスの乗客は残念ながら、ミラーがバスに乗っていたかどうか確認できないだろう。警察も期待はしていない。われわれもだ。さてここで、この考えが即座に退けられ破棄されうるものであることを、どうか忘れないでいただきたい。一時的な見解なのだ。異なる見解をあちこち揺れ動く。彼はタクシーのなかでは小指を曲げていた。不都合はない。気づかれない可能性もあるが、それならそれで結構なことだ。自分の鍵でなかに入る。あとで『失くす』ことにする鍵だな。だがどこで『失くす』べきか。ピーター・フィンに声を掛けられ、返答する。ウィンベリーとしてだ。そうしなければならないことは明らかだ。彼はウィンベリーでなければならない。なぜならミラー自身であってはいけないからだ。まだ姿を見せるわけにはいかないのだ。鍵を持っているわけにもいかない。それに無論、殺人犯であってはいけない。ここでピーターに疑いを持たれてはならない。それゆえ、彼は一時〇八分にウィンベリーとしてなかに入る。本物のウィンベリーが入ってくると、ミラーは彼を射殺する。帽子と外套を脱がせなくてはならないのには気づいている。帽子も外套も脱がないまま一時〇八分から一時十五分までオフィスにいるとは考えにくいからだ。かくして、ウィンベリーが最初に帰ってきたという嘘を作りあげるために帽子と外套を脱がせて掛け、急いで立ち去る。素早くブロックを一巡りする。一時十九分にドラッグストアに入る。このときは、バスから降りたばかりで鍵も失くしたという、ミラー自身の役でだ。よいかね?
「厳しいスケジュールだ。どうにもならんのだ。バスがその街角に到着するまでの時間だけに限られているのだから。銃声に気づいた時刻が不確かであってくれと、ドラッグストアのなかで願ったことだろう。不思議な偶然から、銃撃の正確な時刻はわかっている。
「さて、ミラーは一時二二分にアパートに戻り、今度はベルを鳴らす。ピーター・フィンと死体を目にし、なんと死体がしゃべるのを目の当たりにする。問題はない。ただし……」ダフは一呼吸おいた。
「頭にあったのは自身の身の安全だけではないのだ。カスカートを危険に曝さなくてはならない。ウィンベリーの言葉は、自身の安全にとっては何の問題もなかったが、カスカートが犯人だという可能性も排除してしまいそうだ。そうはしたくない。カスカートを容疑のなかに引き戻さなくてはならない。唯一思いついた方法が、自らの手でごまかした帰宅の順序をご破算にすることだ。ウィンベリーが見えなかったのだと説明することはできる。しかしそうすれば、ウィンベリーが見えなかったこと、ウィンベリーが二番目に帰宅したことが明らかになる。眼鏡が曇って視界をさえぎったのは、暖かい部屋に入った直後に相違なく、その後すぐに曇りは晴れたはずだからだ。
「かくして計画を変更したミラーは、帽子と外套の問題を説明しなくてはならなくなる。あまり説得力のない説明を口にする。何らかの理由で殺人犯が、自分が二番目に来たと思わせたがったというのだ。『できれば最初の男が犯人であってほしい。それならぼくが犯人ではあり得ないから。アリバイの補強になる』。だがわたしにはこう思えるのだが、犯人であれば第一の男がウィンベリーだったとわれわれに思わせておくのが好都合だ。自分がドラッグストアに現れた時間に隣接しているのはまずいのだ。
「第一の男が犯人であり、なおかつピーターに『よくやっていたように、うなるような』声を出したのであれば、第一の男はウィンベリーと家のことをよく知っていたことになる。ウィンベリーがピーターに答える際の口癖を真似ることができたのだから。よいかね、ピーターはそれがウィンベリーであることを微塵も疑いはしなかった。カスカートやマクソンがウィンベリーの癖を詳細に知ることができたかどうかは疑わしい。だがヒュー・ミラーが知っているかどうかは疑う余地がない。そこに住んでいるのだからな。これが――」ダフはすぐに話を続けた。「二つ目の考えだ。これでわたしはミラーに目をつけた。それから無論――」
ヒューがさえぎった。「見事です。心からそう思います。赤い駒でやったことはどう説明するんです?」
「ああ、さよう」思い出させてくれてありがとうとでも言いたげな口振りだった。「君は復讐者として駒を置き去りにした。ヒュー・ミラーとして警察から駒を隠した。どういう意図があったのかね?」
ヒューがユーモアを見せたのは初めてだった。「自分でもわかりませんね。どうしてそんなことをしたんでしょう?」
「ヒューがそんなことをしたのは」伯父が言った。「警察は彼ほどロマンチックではないからだ。重大な手がかりであるかもしれぬのに、ガーネットなら何の注意を払うこともせんだろう。手元に収めた今も注意を払ってはおらん」
ダフが言った。「ピーターが目撃者でしたぞ。見つけたのも彼だし、そこにあったことを証言できる。ヒュー・ミラーとしては、ごく自然な――」
「自然か!」伯父があざ笑うようにさえぎった。「こいつは駒を手にして事態を混乱させたのだ」
ダフはしばし無言で考え込んだ。伯父は本当にヒューが犯人だと思っているのだろうか。それとも、ダフは伯父の言葉に何らかの意味を見出したのだろうか。だとしたら、どんな意味なのだろう?
ところがダフは話を再開した。「次にミラーは電話をかける。ドラッグストアからこの家に電話をかける際には、殺人の時刻と帰宅を知らせる電話の時刻を確実に遠ざける必要がある。あまり早く電話して、カスカートにアリバイを与えたくはない。電話ボックスにいるミラーには、もっといい考えがあった。二度ベルを鳴らしただけで電話を切り、一時五〇分にはカスカートがまだ帰宅していなかったと主張することだ。時間を置いてふたたび電話をかけたにしては、置いた時間が長すぎる。これはなぜか。
「通常のように、すぐに電話をかけ直したくはなかったのだ。なぜならカスカートが電話に出てしまい、秒刻みの偶然をわれわれに信じ込まさねばならなくなってしまう。一時五〇分に電話をかけるとカスカートは外出中だったが、一時五〇分直後にカスカートは部屋にいた。ここまではよいかね?」
「ええ、まあ」ヒューが答えた。
「複雑だな」伯父が言った。「君はチェスを指すのか、ミラー?」
「いいえ」
「残念だな。一勝負してみたかった」
「お忘れですよ。ダフさんの仮説は、ぼくの考えそのものというわけじゃありません。やるならダフさんとお願いします」
二人はとても友好的に見えた。ヒューが気の利いたことを言ったかのように、わたしは笑ってさえいた。事実そのときには、ヒューが犯人である可能性など信じてはいなかった。ところがダフの次の一言で、わたしは我に返った。
「さて、翌朝ミラーはベッシー・ギボンに会いにここに来る。すでに会ったことがあったわけだな」意味ありげに言葉を置いた。まるで冷やかな警告のようだった。「真っ先にすることは、カスカートにアリバイがないことを彼女に確認することだ。先に進む前にそれを確かめることだ」
「でもヒューはただ……でもヒューは……」口が回らない。
「なにゆえベッシーに会いたがったのか?」ダフは穏やかに続けた。「無論、煙草入れに鍵を入れる時間を取り、ベッシーに見つけてもらうため、外で拾った三つの駒のうち使わなかった二つを箱に戻し、見つけてもらうためだ。なにゆえそんなことをしたのか? カスカートが外出していたと信じさせるためだ。なにゆえここに来てベッシーを怖がらせたのか? ベッシーを部屋から追い出し、一人になってふたたび赤い駒を取り出す機会を作るためだ」ダフはヒューと相対し告げた。「なぜ四つ目の駒も持っていかなかったのだね?」
ヒューの顔が怒りに染まっていた。以前と同じように、こめかみに静脈が青く脈打っている。けれど、話す声は抑制が利いていた。「カスカートさんにも鍵を入れる機会はあったでしょう」驚くほどに穏やかだった。「カスカートさんには、赤い駒をどうにでもする機会が常にありました。ぼくがここに来る前にも後にも。ベッシーのことも、怖がらせるつもりはありませんでした。ベッシーのことを思ってのことだったんです。確かに会ったことはありましたが」ヒューがわたしを見た。J・Jの肩に乗せたわたしの手を。「一度だけでした。本当です」
わたしは真っ赤になり、J・Jの顔が朱に染まった。伯父は稲妻のごとく素早かった。「君は何度くらいベッシーに会ったのだ、ジョーンズくん?」
「これから何度会えるのかとわくわくしてますよ」
伯父はダフに向かって言った。「この子はそのことを隠していた」考え込むようにそう言うと、心を読もうとするようにわたしを見つめた。どんな嘘であっても伯父には読みとられてしまっていただろう。わたしは爪をJ・Jの肩にうずめた。スーツケースを詰め忘れていたことを伝えたかった。もちろんできない。わたしには何もできなかった。
ヒューがつぶやくのが聞こえた。「ベッシーを怖がらせているのは誰です?」
もうじっと座っているのは我慢できないというように、ライナが立ち上がった。「面白いお話でした。でも結論はどうなったんです? あなたは……わたしには、ヒューがウィンベリー殺害の犯人だと言っているように聞こえましたが? そういうことでしたら、とてもじゃないけれど――」
「違いますぞ」ダフが抗議した。「これは可能性の話です。彼がハーバート・グレイヴズだったとしたらの話ですな。そうでなければ、何の動機も見出せません」
「それは――」ライナの声が冷たく変わった。「チャールズが犯人ということ?」
「そうとは言っておりませんぞ。可能性の話です」
「でもガイは可能性の埒外みたいね?」
「マクソン氏がどうすればミラーの鍵を箱に入れたり赤い駒を元に戻したりできたのか、わたしにはさっぱりわからんのですよ。あなたが共犯者であるとすれば別ですが」
わたしは頭がくらくらし、脳みそが一つの考えをわめき立てていた。ライナの父は救貧院にいる。ライナの父にはまだ刑務所行きの可能性が残されている。ライナはお金で買われた。ライナはまだ若い……。
ライナは魂がしぼんでしまったように、椅子に崩れ落ちていた。
「ダフさん」ようやくライナは声に出した。「あなたはとても賢くて思いやりのある方だと思います」力なく掌を広げた。「でもいったいどうなってるんです?」
Charlotte Armstrong『Lay On, Mac Duff!』CHAPTER 15 の全訳です。
Ver.1 07/07/06
[訳者あとがき]