シャーロット・アームストロング | (1905〜1969) | |
Charlotte Armstrong | ||
アメリカのミステリ作家・戯曲作家。本名 Charlotte Armstrong Lewi。Jo Valentine
名義で普通小説も発表。 |
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――「これを不可能趣味で描けば、ディクスン・カーの『読者よ欺かるるなかれ』やヘレン・マクロイの『暗い鏡の中に』と似たようなみそになるのだが、アームストロング女史は、楽屋裏の方も同時に書いて行くから、だいぶ狙いが違う。」(福永武彦) ――「いい作家ですよ。」(北村薫) ――「日常に潜む悪意を描くのがうまく、読んでいて思わず歯ぎしりしたくなるようなサスペンスがある」(松坂健) ――「善意のミステリー」 ――「人は一生に一度くらいはシャーロック・ホームズになれることがある」(小森収) |
ビブリオグラフィ | 作品一覧 | |
1942 | Lay on, MacDuff! 『さあこい、マクダフ!』 | |
・元歴史学教授 MacDougal Duff もの第一作。タイトルは『マクベス』より。 | ||
邦訳 | →このサイト。 | |
1943 | The Case of the Weird Sisters 『三人の魔女の事件』 | |
・MacDougal Duffもの第二作。こちらもタイトルは『マクベス』より(第一幕第三場ほか)。 | ||
1945 | The Innocent Flower(英題: Death Filled the Glass) 『無心な花』 | |
・MacDougal Duffもの第三作。同じく『マクベス』第一幕第五場より。 | ||
1946 | The Unsuspected 『疑われざる者』 | |
・天衣無縫の隠れ蓑を持つ“疑われざる者”の正体は? 無数の崇拝者を持つ元舞台監督のグランディスン。彼は秘やかだが恐るべき魔力で誰をも虜にしてしまう。だがこの男こそ、奸智にたけた冷酷きわまりない殺人鬼なのだ。男の邪悪な正体を知る者は二人だけだった。グランディスンに恋人を殺された青年フランシスと、青年に同情する少女と……。 | ||
邦訳 | (1)『疑われざる者』(ポケミス233)衣更着信訳[amazon・bk1] (2)『疑われざる者』(ハヤカワ・ミステリ文庫)沢村潅訳[amazon] |
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1948 | The Chocolate Cobweb 『見えない蜘蛛の巣』 | |
・デザイナーの卵・アマンダはあるとき母親から、出生時に産院で別の赤ん坊と間違えられたことがあると、聞かされる。見ず知らずの[間違えられた]相手に惹かれた彼女は、それが著名な画家ギャリスンの息子ソーンだと知る。「もしや私の本当の父親は……」ロマンチックな興味からギャスリン家を訪ねた彼女は、彼の莫大な財産をめぐる巧妙な殺人計画に気づくが、殺人者の魔手は彼女に伸びてきた! | ||
邦訳 | 『見えない蜘蛛の巣』(小学館文庫)安野玲訳 [amazon] | |
1950 | Mischief 『ノックは無用』 | |
・マリリン・モンロー主演映画の原作。 | ||
邦訳 | 『ノックは無用』(小学館文庫)藤瀬恭子訳 [amazon] | |
1951 | The Black-Eyed Stranger | |
1952 | Catch-As-Catch-Can(別題:Walk Out on Death) | |
・短めの長篇。タイトル通り、出たとこ勝負の犯罪&逃亡サスペンス。 | ||
1953 | The Trouble in Thor(別題:And Sometimes Death) | |
・Jo Valentine 名義の普通小説。 | ||
1954 | The Better to Eat You(別題:Murder's Nest) | |
1955 | The Dream Walker(別題:Alibi for Murder) 『夢を喰う女』 | |
・東京創元社の叢書クライム・クラブにも選ばれた異色のサスペンス。 | ||
邦訳 | 『夢を喰う女』〈クライム・クラブ〉(東京創元社)→[amazon] | |
1956 | A Dram of Poison 『毒薬の小壜』 | |
・アメリカ探偵作家クラブ賞を受賞した著者の代表作。とはいえかなりの異色作。 自殺しようとくすねた毒薬をオリーブ油の小壜に入れて家に帰る途中、あろうことかその小壜をバスに置き忘れてしまいました。拾った人が何も知らずに料理に使っては一大事、ということで、善意の協力者を巻き込んでの毒薬探しの旅が始まります。 |
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名作ではありますが、なにしろ消えた小壜を探し出すといういっぷう変わったサスペンスなので、入門編としてはストレートなサスペンスの『疑われざる者』や『サムシング・ブルー』などの方がいいかも。 | ||
邦訳 | 『毒薬の小壜』(ハヤカワ・ミステリ文庫) | |
1957 | The Albatross 『あなたならどうしますか?』 | |
・『クイーンの定員』にも選ばれた短篇集。 | ||
邦訳 | (1)『悪の仮面』(東京創元社クライム・クラブ) (2)『あなたならどうしますか?』(創元推理文庫)白石朗ほか訳 [amazon] |
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The Girl with A Secret→(1959『Duo』) | ||
1959 | The Seventeen Widows of San Souci | |
Duo(「The Girl with A Secret」&「Incident at A Corner」)(中篇集) | ||
◆『秘密』(The Girl With A Secret) ◆『Incident at A Corner』 |
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邦訳 | 『秘密』(このサイト)wilder訳 | 1962 | Something Blue 『サムシング・ブルー』 |
邦訳 | 『サムシング・ブルー』(創元推理文庫)森茂里訳 | |
Then Came Two Women | ||
・子どもをめぐって争う二人の「母親」のサスペンス。 | ||
1963 | Who's Been Sitting in My Chair? | |
A Little Less Than Kind | ||
The Mark of the Hand | ||
The One-Faced Girl | ||
・中篇。イノセントな田舎娘が巻き込まれるサスペンス・コメディ。 | ||
The Witch's House 『魔女の館』 | ||
・同僚の不正を追いかける途中、「魔女」の住む館に閉じ込められた青年講師と、夫の無実を信じて探し続ける妻。 | ||
邦訳 | ||
1965 | The Turret Room | |
1966 | Dream of Fair Woman | |
I See You | ||
1967 | The Giftshop 『始まりはギフトショップ』 | |
邦訳 | 『始まりはギフトショップ』(創元推理文庫) | |
Lemon in the Basket | ||
1968 | The Baloon Man 『風船を売る男』 | |
・子どもの親権をめぐって主人公をさまざまな罠が襲う、晩年の代表作。 | ||
邦訳 | ||
1969 | Seaven Seats to the Moon | |
1970 | The Protege | |