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翻訳:東 照
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プロジェクト杉田玄白 正式参加テキスト

シルヴィーとブルーノ完結編

ルイス・キャロル


第二章
愛の晩鐘

「フェアフィールド駅! エルヴェストンに乗り換え!」

 そんな他愛のない言葉に呼び覚ませられて、ぼくの頭に幸せな感覚の波をあふれさせることになったのは、どんなかすかな記憶であったのだろうか。列車から降りたときにはうれしくて興奮していたが、それがなぜなのかが初めのうちはわからなかった。実に六か月前のこの日この時間に、ぼくは同じように旅をして来たのだ。だがそれからたくさんのことが起こったし、年寄りというものは最近のことをわずかしか覚えていないものだ。ぼくは「ミッシング・リンク」をむなしく探し求めた。ふとベンチが目に留まった――陰気な構内に置かれた一つきりのその椅子に――女性が座っているのを見て、忘れていた光景が目の前に浮かび上がった。それがあまりにくっきりとしているため、同じ場面が再現されたのかと思うほどだった。

「そうだ」ぼくは思った。「この何もない構内も、ぼくにとっては友人の思い出であふれているのだ! 彼女はまさにあのベンチに[*1]腰掛けていて、ぼくにも席を空けてくれたんだっけ、シェイクスピアを引用して――どんなセリフだったろうか[*2]。『生活を芝居化する』[*3]という伯爵の試みを実践してみるとするかな。あれがミュリエル嬢だと思ってみよう。しばらくは空想に耽ってもいいじゃないか!」

 というわけで構内を端まで歩いて、「ベンチに座っている通りすがりの乗客は忘れもしないミュリエル嬢」てゆーのはウソ(と子供たちが呼んでいるもの)をすることに決めた。その女性は向こうを向いていたので、ぼくのやっている手の込んだ遊びには都合がよかった。その場所を通り過ぎるときにはそっぽを向くように気をつけて、愉快な空想を長引かせようとしたが、折り返して戻ってくるときにはその人を見ざるを得なかった。それは何と、ミュリエル嬢その人ではないか!

 今やすべての光景がまざまざとよみがえった。さらに不思議なことには、あのときの老人もいる。立派なお客さんに場所を空けろと駅長から怒鳴られていたのを覚えている。同じ人物だが「違い」があった。構内をよろよろと歩いていたりはせ…ず、それどころかミュリエル嬢の隣に座って、会話をしていたのだ! 「ええ、財布にしまって」とミュリエル嬢が話していた。「ミニーちゃんのために使ってくださいね。何か素敵で、役に立つものをあげてください! それから、よろしく伝えてくださいね!」ミュリエル嬢は一心に言葉を費やしていたので、足音に気づき顔を上げてぼくを見ても、最初のうちはぼくが誰なのか気づかなかった。

 ぼくが近づいて帽子を上げると、ミュリエル嬢の顔にも混じりけのない喜びがはじけた。それがあまりにシルヴィーの愛らしい顔を、それもこのあいだケンジントン公園で会ったときの顔を連想させるものだから、ずいぶんと戸惑ってしまった。

 隣の老人を邪魔しては悪いと思ったのか、ミュリエル嬢は席を立ち、ぼくと一緒に構内を歩き回った。一、二分のあいだ交わしていた会話はおそろしく退屈でありきたりのもので、ロンドンの応接室で二人の客がくつろいでいるようなていたらくだった。初めのうちは、ぼくらの生活をつないでいるもっと重要な問題に触れることを、互いに遠慮していたようだ。

 話しているうちに、エルヴェストン行きの列車が止まっていた。「こちらへ、お嬢さん、時間ですよ」という駅長のごますりにしたがって、一台だけ一等車が連結されているホームの端まで足を運んでいる途中で、空っぽになったベンチのそばを通り過ぎるとき、財布が落ちていることにミュリエル嬢が気づいた。ミュリエル嬢の贈り物がそのなかに大事に仕舞われているはずだったが、持ち主は失くしたことにとんと気づかずに、こことは反対端の車両に乗るのに手を貸してもらっていた。ミュリエル嬢はすぐに財布をつかんで叫んだ。「おじいさん! 行っちゃだめ、落としているのに!」

ぼくが持って行こう! その方が早い!」だがミュリエル嬢はすでに構内の半ばまで達しており、ぼくが全力を尽くしても置いてけぼりにされてしまう速さで飛んでいた(これほど妖精的な動きには「走っていた」という言葉は月並みすぎる)。

 ぼくが思い上がりもはなはだしい速さで完走するより早く、ミュリエル嬢が戻ってきて、客車に乗り込みながら澄ましかえってこう言った。「本当にもっと早く走れるとお思いですの?」

「まさか! 大ぼらの『罪』を陳情のうえ、裁判所の慈悲にこの身をゆだねます!」

「大目に見ましょう――今回だけは!」だがすぐにふざけた態度は心配そうな様子に変わった。

「絶好調には見えませんけど」と心配そうな目をした。「第一、このあいだよりもやつれているように見えますし。ロンドンはあなたに合わないんじゃないかしら?」

「ロンドンの空気のせいかもしれません。さもなきゃ仕事のやりすぎでしょう――あるいは孤独のせい。どちらにしても、近ごろ調子がいいとは言えませんね。でもエルヴェストンに着けばすぐに元気になりますよ。アーサーの処方によれば――ぼくの医者せんせいですし、今朝手紙が届いたんですが――『山ほどのきれいな空気、新鮮な牛乳、気楽なご近所づきあい』だそうですから!」

「気楽なご近所づきあい?」ミュリエル嬢はその疑問について考え込んでいるふりをした。「どこに行けばそんなものが見つかるんでしょう! ほとんど人も住んでいないのに。でも新鮮な牛乳ならどうにかできます。丘の先に住んでるハンターさんにもらってください。鮮度は保証できます。それにベッシーっていう娘さんが毎日学校に通っていて、下宿の前を通るんですよ。だから届けてもらうものとっても簡単なんです」

「喜んでご忠告にしたがいましょう。じゃあ、明日手続きしに行こうかな。アーサーも散歩したがるだろうから」

「それほどしんどくはないと思いますよ――三マイルもなかったはずですから」

「そうですか、それはともかくとして、さきほどのあなたの言葉をそのままお返しさせてください。とてもじゃないが絶好調には見えませんよ!」

「そういうわけでもないんですが」とつぶやいた途端に、顔一面に影が差したように見えた。「最近、困っていることがあって。ずっとあなたに相談しようと思っていたのは事実なんですけれど、気軽に手紙に書けることでもないものですから。この際だからご相談に乗ってください!」

「どうお思いになりますか?」一度口を閉じてからミュリエル嬢が話を始めたが、いつもにも似ず目に見えて戸惑っていた。「その場かぎりの思いつきではなく真剣な気持で交わされた約束は、つねに守らなくてはならない義務があるのでしょうか?――もちろん、約束を果たすことでを犯してしまう場合は除外して、ですけれど」

「すぐには異議を思いつけませんね。決疑論の分野では通常は誠実と不誠実の問題として扱われるのでは――」

「やはりそれが原則でしょうか?」ミュリエル嬢が急いでさえぎった。「わたしは聖書の教えのことを考えてたんです。『互いに嘘をついてはならない』という句のところですけど」[註4.00]

「その点について考えていたんですが、の本質とは、騙そうとする意思にあるのではないでしょうか。約束を果たすつもりで交わしたのであれば、誠実に行動したと言っていいんじゃありませんか。あとで約束を破ったとしても、詐欺とは違いますよ。ぼくならそれを不誠実だとは言えません」

 またもや沈黙が降りた。ミュリエル嬢の顔色は読みづらかった。喜んでいるようにも見えたが、困惑しているように見える。今の質問は、ぼくが勘ぐり始めたように、リンドン大尉(現少佐)との婚約解消と何か関係あるのだろうか。是非とも知りたくなった。

「あなたのおかげでほっとできました」とミュリエル嬢が言った。「でもともかく、間違いだったに決まってるんです。間違いであることを立証するには、どの句を引用なさいますか?」

借金の返済を強制するのならどこでもいいでしょう。AがBに何かを約束したとすると、BにはAに対してそれを請求する権利があります。だからAが約束を破ったならば、Aの罪はというより盗みに近いんじゃないでしょうか」

「新鮮な考え方ですね――わたしにとっては。でもそういう考え方も正しいと思えますし。だけどあなたのような腹を割って話せるご友人と一般論を話すのはもうこりごり! 何があろうと腹を割って話せるお友だちなんですから。わたしたち、初めから腹を割って話せるお友だちでしたよね?」その明るい口調は、目に光る涙には少しもそぐわなかった。

「そう言ってもらえると嬉しいな。あなたのことは腹を割って話せる友人だと思いたいですから」(「――割れてるようには見えませんが!」と、ほかの女性にならまず間違いなくそう言っていたはずだ。だがぼくらはそんな挨拶や冗談を言える時期をとうに過ぎ越してしまったようだ。)

 そのとき列車が駅に停まり、数人の乗客が乗り込んで来た。ぼくらは旅の終わりに着くまでそれ以上の話をするのを控えた。

 エルヴェストンに到着したので、一緒に歩きませんかと提案したところ、ミュリエル嬢は快諾してくれた。トランクをしかるべく――ミュリエル嬢のものは駅にいた使用人に、ぼくのは赤帽に――預け終わると、ぼくらはさっそく歩き慣れた道を進み始めた。この道にはいくつもの楽しいエピソードに彩られた思い出があった。すぐにミュリエル嬢は、尻切れトンボになっていたところから話を再開した。

「いとこのエリックと婚約していたことはご存じですよね。それにお聞きになっていると思いますが――」

「ええ」ぼくはさえぎった。つまびらかに説明させて苦しい思いをさせたくはない。「すべてなくなったと聞いています」

「成りゆきを聞いていただけませんか。助言していただきたいというのはそのことなんです。信仰についての考え方が合わないことにはずっと気づいていました。エリックのキリスト教観はとてもぼんやりしたものでした。神が存在するということさえ、エリックにとっては夢の国かどこかの出来事でした。でもそのことがエリックの人生に影響を及ぼすことはなかったんです! つけいる隙のない無神論者という人は、目隠し状態で歩いていながら、純粋で気高い人生を送っているのかもしれないと、今ではひしひしと感じています。あなたが善行の半分でもご存知でしたら――」不意に言葉を切って顔を背けた。

「あなたの言うとおりですよ。そうした生命は光に導かれるだろうと救世主ご自身が約束していませんでしたか?」

「ええ、知ってます」顔を背けたまま、声は乱れていた。「わたしもそう言ったんです。そうしたら、できるだけ信じてみようと言ってくれたんです、わたしのために。同じものの見方ができるのならそうしたいと。でもそんなのは間違いでした!」ミュリエル嬢は興奮して先を続けた。「神はそんな卑しい動機など認めてくださらなかったんです! それでもわたしは婚約を解消しませんでした。愛してくれていることはわかっていましたから。それにわたしは約束したんですから。それに――」

「すると婚約を解消したのはエリックですか?」

「無条件でわたしを解放しました」ミュリエル嬢は落ち着きを取り戻し、ぼくの方に向き直った。

「じゃあ何が問題なんですか?」

「それが、エリックの自由意思だとは思えないんです。どうなんでしょうか、ただわたしのためらいを酌んでくれただけで、意思に反した行動を取ったのだとしたら、エリックの請求権は今もまだしっかりと残っているんじゃありませんか? 約束にはまだ拘束力があるんじゃないでしょうか? 父は『そんなことはない』と言いますが、わたしへの愛情から、偏った見方をしてるのではないかと思わずにはいられないんです。ほかには誰にも相談しませんでした。友人はたくさんいますが――明るく晴れわたっているときの友人ばかりなんです。人生に暗雲が立ちこめたとき頼りになる友人はいないんです。あなたのような腹を割って話せる友人はいないんです!」

「少し考えさせてください」ぼくはしばらく黙って歩き続けた。清らかで優しい心を襲ったつらい試練を目の当たりにして、心を痛めながら、相反する事情のもつれに見通しをつけようと力ならずも知恵を絞った。

「ミュリエル嬢が本当にエリックを愛しているのなら」(ついにこの問題の糸口をつかんだような気がする)「これは神の声ではないだろうか? エリックのもとに行きたがってる可能性はないのかな? アナニアスが盲目のサウルのもとに遣わされたように。そしてサウルの目は開かれたのだ」またもアーサーのささやきが聞こえたように思った。「妻よ、夫を救えるかどうかなぜわかるのか?」ぼくは次のような言葉で沈黙を破った。「エリックのことを愛しているなら――」[註5.00]

「愛してません!」とすぐにさえぎられた。「少なくとも――あんなふうには。婚約したときには愛していたと思ってます。でもわたしは若かったんです。何も知らなかった。でも今はどんな愛情も残ってはいません。エリックの側の事情は愛。わたしの側の事情は――義務なんです!」

 ふたたび長い沈黙が訪れた。もつれた思いはますますこんがらかってしまった。今度はミュリエル嬢が沈黙を破った。「誤解しないでください! わたしの気持ちがエリックから離れたと言っても、ほかの誰かに気持ちが移ったというわけではないんです! 今もエリックに縛られていると感じていますし、ほかの人を自由に愛してもいいと神様が仰るまでは、ほかの人のことを考えることさえするつもりはありません――つまりあんなふうには。わたしなんか死んでしまえばよかったんです!」穏やかな友人からこれほど激しい言葉を聞くとは思いもよらなかった。

 ホールゲイトが近くなるまで、それ以上のことを口にするのは控えていた。だが長々と考えれば考えるほど、義務というものはそれに縛られて犠牲を――おそらく人生の幸福を――捧げるようなものではないということがはっきりしてきた――が、それをミュリエル嬢は捧げようとしているのだ。ミュリエル嬢にもこのことをわかってもらいたくて、愛のない結婚をすればいくつもの危険が待ち受けているのだと諭そうと試みた。「考えるべき論点は一つだけ」とぼくは結論づけた。「あなたを約束から解放することにエリックが乗り気でないのではないかと思われることです。この点に注目してみた結果、そのことはこの件に関する権利になんら影響を与えないし、エリックがあなたを解放したことが無効になることもないという結論が出ました。あなたは今の時点で正しいと思われる行動をまったく自由に取ることができると確信しています」

「ほんとうにありがとうございます」という言葉から気持がひしひしと伝わってきた。「嘘ではありませんよ! うまい言葉が見つからないんですけど!」そうして互いに納得のうえ、その話題は打ち切りとなった。その後しばらく経ってから、この話し合いのおかげで長いあいだ悩んでいた疑いを払拭することができた、とだけ聞いている。

 ぼくはホールゲイトでミュリエル嬢と別れると、ぼくの来るのを待ちわびているアーサーのところに向かった。夜になってお開きになるまでに、一部始終を聞いていた――結婚式が挙げられてどうにもならない運命が決定されるまではこの地を離れるわけにはいかないという思いに囚われて、一日また一日と旅を先送りしてきたこと。結婚式の準備や隣人たちの熱気が突如としてしぼんでしまい、(別れを言いに来たリンドン少佐の口から)婚約は互いの同意のもとに解消されたと聞かされたこと。外国行きの計画をただちに取りやめ、とにかく一、二年のあいだはエルヴェストンに留まって、新たに生まれた希望が本物なのか偽物なのか確かめようと決意したこと。そしてその記念すべき日以来、相手の気持をはっきりと確かめるまでは自分の気持を悟られるのを恐れて、ミュリエル嬢と会うのを避てきたこと。「だけどあれから六週間近く経って」とアーサーは締めくくった。「今では痛々しい探り合いもせ…ずにごく普通に会えるようになりました。みんな手紙で知らせるつもりだったんです。ただ、日が経つにつれて期待していたことがあったので――知らせることがさらに増えるかもしれないじゃありませんか!」

「どうやったらさらに増えるんだよ、抜けてるなあ」ぼくはにこやかに指摘した。「ミュリエル嬢にアプローチもしていないんだろう? 向こうから求婚してくれるのを待っているのかい?」

 アーサーは笑いを漏らした。「まさか。そんなことを待ってなどいませんよ。ただぼくはひどい臆病なんです。それだけは間違いありません!」

「婚約が解消された理由を聞いているかい?」

「山ほど聞いてますよ」アーサーは指を折り始めた。「一つ、何らかの原因により――ミュリエル嬢の死期が近いことが判明した。だから少佐は婚約を解消した。二つ、また別の原因により――少佐の死期が近いことが判明した。だからミュリエル嬢は婚約を解消した。三つ、少佐が賭博の常習者であることが発覚した。だから伯爵が婚約を解消した。四つ、伯爵が少佐を侮辱した。だから少佐が婚約を解消した。すべて考え合わせてみると、見事なほど解消されたものですね!」

「みんな確かな筋から聞いたんだろうね?」

「もちろんですよ! それも極めて秘密裏に伝えられました! エルヴェストンの町内にどんな欠点があろうとも、情報の欠如ではありませんね!」

「しかも口が堅くもなさそうだ。だけどまじめな話、本当の理由は知っているのかい?」

「いいえ、何も知らないんです」

 知らせる権利がぼくにあるとは思わなかった。だから話題を変えて、「新鮮な牛乳」というそれほど面白くもない話を持ち出した。翌日ハンターさんの農場まで歩いて行くことになり、アーサーが途中まで――そのあとは仕事の約束があるとかで戻らなくてはならなかったので――道案内してくれるということで話がまとまった。


 Lewis Carroll“Sylvie and Bruno Concluded” Chapter II 'Love's Curfew' の全訳です。


Ver.01 03/03/27
Ver.02 03/05/21
Ver.03 10/11/07

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[註釈]
*註1.00 [まさにあのベンチ]。正編第五章より

*註2.00 [どんなセリフ]。ミュリエル嬢が引用したのは『ハムレット』より。「休め、休め、心かき乱されたる亡霊よ」でした。(正編第五章)[

*註3.00 [生活を芝居化する]。「the Dramatization of Life」。正編第二十二章より。伯爵は「実際の生活を芝居に仕立てて(make real life into a drama)みたことがおありですか」「ちょいと試されるといい」と言っていました。[

*註4.00 [互いに嘘をついてはならない]。新約聖書「コロサイ人への手紙」03:09。[

*註5.00 [アナニアスが……]。新約聖書「使徒教伝」第9章より。「妻よ、夫を……」は「コリント人への手紙1」第7章第16節より。正編343ページでアーサーが引用するセリフ。[


 

[更新履歴]
・10/10/16 ▼第二段落「an old man's memory has but a slender hold on recent events:」を「あの老人の記憶も最近ではほとんど消え去ってしまった。」→「年寄りというものは最近のことをわずかしか覚えていないものだ。」に訂正。

・10/10/17 第三・第四・第五段落。・10/10/24 ▼「said Lady Muriel, with a pretty make-believe of considering the question.」を「ミュリエル嬢が可愛らしく考えるふりをして尋ねた。」→「ミュリエル嬢はその疑問について考え込んでいるふりをした。」に訂正。▼ best 違いなので「全力」→「絶好調」に変更。

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